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アセスメントの書き間違い例

アセスメントを考察 [看護 the WEB]

理想の看護を実現するために「アセスメント」を学ぼう!

よくある「書き間違い」も知っておこう

よくある「書き間違い」も知っておこう

アセスメントを苦手としている看護師も多いかと思います。日頃から指摘されがちな人はよくある書き間違いの例を知り、対策していきましょう。

NG例「解釈の根拠となる情報がない」

「○○さんの感情は翌日に予定されている手術の影響で不安定な状態だと考えられる」
このアセスメントが間違っているのは、不安を示す根拠となる情報がない点です。これでは手術があるから不安「だろう」という、憶測からくる解釈のように読み取れてしまいます。

NG例「ひとつの情報だけで決めつけている」

「学習能力や知能については、検査説明の際に『わかりました』との発言が見られたため、内容を理解できていると考えられることから適切である」
『わかりました』という発言だけでは説明した内容を理解しているという証拠にはなりません。本当はわかっていないのに、自尊心からわかったふりをしていることも考えられます。ひとつの情報だけで断定すると誤った解釈を招く可能性が高くなります。

NG例「偏見で情報を解釈している」

「入院中、患者本人は『家族には病気のことについて話したくない』といっており、面会者も誰もいないため家族関係が悪く不適切であると考えられる」
これも、勝手に推測で決めつけている例です。患者が家族に話したくない理由や面会者がいない理由は他にあるかもしれません。結論を出す前に自分の考え方は適切かどうかを省みる姿勢が不足しており、偏見で状況を捉えてしまっています。

NG例「看護の視点が欠けている」

「睡眠状態について、入院前は7~8時間寝ていたが、入院後は4~5時間となっており、患者本人も『上手く寝つけず夜中に起きてしまうことがある』と話している」
これは単純に情報を羅列しているだけになっています。睡眠時間が減っているのは確かでも、睡眠状態が適切かどうかを看護の視点で解釈し、記載する必要があります。

NG例「ライフプロセスを考慮していない」

「食習慣について、入院後は毎日朝・昼・夕残すことなく食べていることから、適切であると考えられる」
この文章には入院中の情報しかありません。患者の食習慣に関するライフプロセスが書かれていない点が問題です。退院後は元の食生活に戻るので、入院前の食習慣についても把握しておく必要があります。

NG例「結論に至る根拠の記載がない」

「乳がんの術前化学療法を実施したため、転倒のリスクがあると考えられる」
読み手からすると、術前化学療法を実施していることがなぜ転倒のリスクにつながるのかがわかりません。結論が飛躍しているように感じられるので、転倒のリスクにつながる具体的な理由を述べる必要があります。大切なのは結論に至る根拠を示し、他の人が読んでも理解できるように記載することです。